食品工場のアレルゲン管理における検査技術

 

2018年10月20日講演録

「食品工場のアレルゲン管理における検査技術」
加藤重城 氏                                           プリマハム株式会社 基礎研究所第一課課長

食品の安全のために、食品企業におけるアレルゲン管理は非常に重要である。現代人の弱点である食物アレルギー反応に対する食品工場での原料から製造工程・製品のすべての工程で厳格な管理が求められている。食品のアレルギー対象は27品目あり、表示が義務付けられている特定原材料として7品目、可能な限り表示を推奨されている特定原材料に準じるものとして20品目がある。検査方法には、抗原抗体反応と応用したELISA法、ウェスタンブロット法、イムノクロマト法の3種と遺伝子を解析するPCR法を併せて4種類がある。(下図参照)

これらの方法には高価な分析機器や分析時間に時間が必要であるが制度が高いものから分析機器は必要なくキットを使い短時間でアレルゲンを管理すべき下限以下であるかを判定するなどのそれぞれが特徴を持っている。消費者庁から通知するときに使われるような高い精度が求められる場合は、次の3つの方法が使われる。一つはアレルゲンのスクリーニングや定量分析に使用されるELISA法(抗原抗体反応)である。さらに、遺伝子を解析してアレルゲンを含むことを分析するPCR法(遺伝子解析)と抗原抗体反応を利用したウェスタンブロット法がある。ただ、これらの方法の精度は高いものの、分析に1日から2日の時間がかかる欠点がある。                                                これに対して、食品工場で要求される短時間で分析できることやアレルギーを発症する量のアレルゲンの有無について分析したいときは、イムノクロマト法(抗原抗体反応)が適している。この方法を応用したキットが発売されていて、分析機器は必要なく、目視で判定できる。また、アレルギーは数ppmのアレルゲンで発症されることが確認されているので、このキットの検出感度は2ppmに設計されている。        食品工場では、このキットを使い、工場のアレルゲンを「見える化」して現状を知り、原因を探り、対策を立案・実施して、対策が正しかったか検証することにより、食品の安全性を担保している。        食品のアレルギーに関する安全性を確立・保証する方法を非常にわかりやすく説明していただいた。

181020_講演会配布資料

(文責:食品技術士センター)