自動化設備におけるチョコ停対策

講演記録 2019年4月20日

自動化設備におけるチョコ停対策
竹内利一氏
竹内技術士事務所 

経歴
竹内氏は、日立産機エンジニアリングにロボット元年(昭和58年)入社(現在はこの会社はない)。ファクトリーオートメーションで技術士を取得。可動式光照射装置(特許第3774660)、オイルレベル調整装置(特許第4479407)、塗布装置(特許第4591214)などの開発に従事。東京電機大で技術者キャリア形成学を教えている。

講演
自動化設備は停めない限り製品を生産し続けることができる。チョコ停とは;本格的な故障ではなく、一時的なトラブルのために設備が停止したり空転したりする状態。チョコ停が多いと稼働率・生産コストに影響する。

チョコ停がマンネリ化する特徴
 ①復帰も正常作業のうちと思い込んでいる
 ②問題に気がついているが、大きな問題でない、対策が聞かない、あきらめている
品質に関わるチョコ停は優先的に対応する必要がある
設備総合効率の求め方;どのぐらい生産効率が落ちているのかを数値化。時間稼働率、性能稼働率、良品率の積
(一例)
 チョコ停24分をなくすと設備総合効率が70%から75%に改善される
 自動化設備は、ワーク郵送作業、製品供給作業、組付け作業、加工作業、検査作業の5つに分けられる。
 原因(場所で分ける)、ワーク、位置姿勢保持部、作業端、伝動部、駆動部、検出制御部がある。
 チョコ停は定量的なデータを取ることが難しい。
 ・見えるところをみる(表面・拡大・全体)
 ・みえないところをみる
 ・比較してみる(良品比較、同じ設備)
 ・簡単な方法で測ってみる(ものさし、転がす、引っ張るなど)

なぜなぜ分析、PM分析で原因を追究する。
真の原因と根本原因があるが根本原因を解決しないと再発防止にはならない。
部品を交換してもだめ。
(例)パッキン(真の原因)と 熱でパッキンが破損する(根本原因)
 なぜを5回行うものと考えているのは誤ったなぜなぜ分析である。
 出てきた答えがみかけの原因か真の原因かわからない場合がある。その場合、○○である、○○でないの二面で分析する。      
 機械を知らない人がなぜなぜ分析をしても原因はつかめない。

PM分析とは慢性化した不具合現象を、原理・原則に従って物理的に解析し、不具合現象のメカニズムを明らかにし、理屈でそれらに影響すると考えられる要因を設備の構造上、人、材料及び方法の面からすべてリストアップするための考え方。
Pにはphenomenon(現象) physical(物理的) Mにはmechanism(メカニズム),machine(設備),man(人),material(材料),method(方法)
原理原則から検討するのが大事である。
FA機器と監視カメラの連携 チョコ停をイベントとして設定することで録画可能
チョコ停の要因分析をアプリケーションパックとして利用可能
スーパースロー映像によりみえる化する、遡って撮影(エンドトリガー機能)。

QC7つ道具;パレート図、特性要因図、ヒストグラム、チェックシート、管理図、散布図、層別
パレート図を作るうえで重要なのは横軸の項目の取り方である。発生頻度の順番ではなく、損失金額の順番にするとよい。

上位20%が全体の80%を占める。また、上位20%の不良項目が全損失金額の80%を占める。
対策の進捗状況と効果を共有すること。より重要なのはチョコ停対策の仕組みを標準化すること
 ・設備総合効率 チョコ停時間と設備総合効率を求める
 ・現状の把握 潜在化しているロスを顕在化
 ・根本原因 なぜなぜ分析、PM分析
 ・ロス要因の分析 QC7つ道具で重点対策項目を明らかにする
 ・対策案を立てる 新QC7つ道具で対策案を立てる
 ・対策と効果把握 進捗状況と効果を全員で共有する
 ・標準化 対策作業と改善の仕組みをそれぞれ標準化
                                        以上
                                                                                                               
                                                                               (文責:食品技術士センター)