毎月の講演会は、会員以外でも参加して聞くことができます。ご活用ください。

2024年6月15日(土) 例会・講演会・情報交換会

例会 講演会

機械振興会館&Zoom

講演1:「機能性腸内代謝物素材ウロリチンAの開発」
株式会社ダイセル ヘルスケアSBU 事業推進室 事業戦略グループマネージャー 卯川裕一氏(技術士生物工学部門、当会会員)
  栄養食糧学会 技術賞 (平成5年度)

講演要旨: ウロリチンAは、ザクロなどに含まれるエラグ酸が腸内細菌の働きで代謝され生成する腸内代謝物である。ウロリチンAは2016年にオートファジーの1種であるマイトファジー促進作用が報告され、注目を集めている機能性成分である。ダイセルでは、エラグ酸からウロリチンAを生産する腸内由来微生物の探索を進め、エラグ酸からウロリチンCを生産する菌およびウロリチンCからウロリチンAを生産する菌を同定した。これら2種の菌の組み合わせによる複合系の培養により、ウロリチンAを商業的に発酵生産することに成功し、2021年5月にウロリッチ®を上市した。並行してウロリチンの機能性評価を社内および大学との共同研究により進め、肌機能や抗アレルギー、骨への作用等に関し、学会発表や知財化を行った。また、血管内皮機能に関し、メカニズムに関する学会発表やヒトでの評価を実施し、学術誌(薬理と治療)に論文が掲載された。本講演ではこれらの内容について概説する。

講演2:「麴菌菌種が芋焼酎の香味形成に及ぼす影響について」
株式会社ビオック 取締役研究室長 白石洋平氏
  日本醸造学会 技術賞 (平成4年度)

講演要旨:芋焼酎は,黒麴製は濃醇,白麴製はマイルドで軽快,黄麴製は豊かな味わいを持つといわれているが,この香味の評価は主に市販酒に対してのものであり,麴菌の種類による酒質の差異を評価しているかは不明であった。そこで,麴菌が酒質に与える影響について明らかにするために,黒麴,白麴,黄麴の3種類を用いて,麴以外は同一条件で仕込みを行い,その違いを明らかにした。
その他,日本の醸造製品を支えている「種麴」についても解説を行う。

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